物理・化学・数学の記述問題勉強法 問題集から解説ノートを作れ!
解説書よりわかりやすい解説ノート作りで京都大学理系学部に合格したH.A.さんの記述問題勉強法
今回は、京都大学工学部に合格したH.A.さんから、ノートを自作する記述問題勉強法をご提供いただきました。物理、化学、数学の記述問題に対応が可能です。
受験までまだ時間があり、コツコツ努力できる人にはぜひ試していただきたい勉強法です。途中で投げ出すことなく続けられれば、必ず本物のチカラになってくれるでしょう。
以下は、H.A.さんからご提供いただいた、京都大学工学部に合格した物理、化学、数学の解説ノートを自作する記述問題勉強法を、そのままご紹介しています。
まず問題集の問題を解かず解答と解説を読む 記述問題勉強法の概要
解説がしっかりしている物理・化学・数学など理系科目の問題集を使う、記述問題勉強法です。
まず問題に目を通した後、自分で解くことなく解答と解説書を開き、読みます。次に、解説書でよくわからなかったところ、理解できなかったところを自分で調べます。
それを踏まえて、解説書の解く手順を自分なりに分かりやすくノートにまとめるのです。このようにして、解説書よりも自分にとってさらに分かりやすいオリジナル解説書を作成する記述問題勉強法です。
物理・化学・数学など理系科目の、わからないところの理解だけでなく、問題の解く手順や解答の正しい書き方も理解できます。
物理の問題集が高校で配布されたのが高校3年の初めでした。実際に解いてみて、難関大学の問題が多くあまり解けませんでした。また解説を読んでもすぐにはよくわからず、また解答の書き方も不十分だったことなどから、解説書を改良したものを作成すればいいと思い立ちました。
この解説ノートを自作する記述問題勉強法を、問題集の初めから試したところ、最初が力学、後ろの方が電気や光や波だったのですが、ノートを作り終えていた力学の方が他より1.5倍ほど点数が高くなり、記述式の模試では物理はD判定からB判定に上がりました。
1日1時間半の勉強時間で1ヶ月に50問分くらい作成できます。大体1日1問1時間ペースです。50問を越えたあたりから、効果が分かるようになりました。私はこの記述問題勉強法を200日くらい続けました。
メインで使ったのは物理ですが、時間がある限り化学や数学にも使いました。
物理、数学、化学に使える解説ノートを自作する記述問題勉強法を具体的に
主に物理、数学、化学等、記述系の理系科目について使える記述問題勉強法です。
まず解説が問題ごとにしっかりとある問題集を探します。できれば解答解説が別冊子で挟まれているものがいいです(使いやすい)。
解説をくまなく調べ、一つでも「解説:略」となっているものや、解答のみのものは除外します。
問題集のレベルですが、半分以上は解けなさそうで、自分の目指すレベルと同じくらいが望ましいです。
問題の数についてですが、一問平均1時間強をみこして、自分が使える勉強時間から逆算して考えます。例えば受験まで150日で、一日にその勉強に1時間使えるなら、100問かそれ以下がいいです。多すぎると同じような問題があって飽きるのでお勧めしません。
こうして物理、化学、数学の記述問題集を手に入れたら、次にノートとペンを用意します。
ノートは自分がきれいに書けそうなもの(ドット入りだときれいに書ける)で、ペンは少なくとも3色用意します。これは物理では図に力を書くことがあり、色分けできた方が理解が早いからです。類似色(赤とピンク)は避けた方がいいです。
次に解説を作る問題に目を通し、自分ならどう解くか考えます。考えついてもつかなくても、数分以内に解答解説書を読みます。読んでるうちに理解できないところは教科書などを使って調べたり、先生に聞いたりして何とか理解します。
問題の解く方針について理解したら、ノートに解説書の内容を書いていきます。
このとき、必ず図を使うこと、公式を使うなら書くこと、次の問題に行くときはページを変えること、を意識して、数時間前の理解していない自分に解説するつもりで書きます。特に理解していなかった部分は分かりやすく解釈して、ノートにしっかり記述します。
これにより、自分向けのより詳しい物理、化学、数学の解説書ができあがります。手順を追って論理だてて書くため、これをもとに解答の書き方も覚えることができます。また馴染みの問題が増えるため復習時間がとても短くなります。
物理・数学・化学の解説ノートを自作する記述問題勉強法のメリット・デメリット
メリットは、解答の書き方を覚えるため記述に強くなること、忘れかけていた公式やその使い方を叩き込めることです。デメリットとして好きな科目しか続かない、思ったより時間がかかり文系科目が疎かになる可能性があることです。
完璧主義の人、ノートの取り方を凝ってしまう人、夢中になると止まらない人におすすめです。得意科目、好きな科目ほど集中して完璧なものができる一方、苦手科目だと人によっては飽きてやめてしまうことも考えられます。人を選ぶ勉強法かもしれません。
京都大学 H.A. 男