暗記が苦手な受験生向け、しっかりと記憶に定着させる暗記法
暗記は人によって得意不得意が分かれると思います。受験シーズンには暗記がたいへんだという声もよく聞きます。受験科目によってその必要度は変わってくると思いますが、英語ならば多くの英単語を覚えなければいけませんし、たとえ数学でも最低限の公式や解法は頭にいれておかないといけません。勉強する以上、どの分野にせよ少なからず暗記は必要になってきます。そんな暗記のコツについてまとめてみました。
体を動かす
ただ目で文字を追うだけよりも、「声」に出すと記憶力はかなり高まります。また最近ではスマホやタブレットでメモを取ることも多いですが、それよりもノートなどに手書きをした方が暗記という面では良いかもしれません。様々な感覚や運動と結びつけた方が記憶力は上がりやすいです。嗅覚を利用するという手法もあります。柑橘系の香りは集中力をあげるので、勉強の時にはアロマを焚くのもよいです。
また、じっとしているよりもたまに散歩したり、軽くスクワットをするなど体を動かすことで脳がリフレッシュして、学習効果もあがるとされています。健康のためにも適度に頭を休めましょう。
静かな場所で集中する
たとえ自宅や喫茶店であっても、そこには視覚的にも聴覚的にも様々な情報があふれています。ささいなことであっても、多少は意識がそちらに引っ張られてしまうので、暗記のような繊細な作業をするときにはジャマになってしまうこともあります。
場所を選ぶことも大切ですが、イヤホンや耳栓をすることで環境を作ることも暗記をするときには重要になります。周囲の情報をカットして集中することで暗記力は上がります。
関連付けて覚える
勉強するうえで特に重要なキーワードを覚えて、それから関連付けていくと頭の中から様々な情報を引き出しやすくなります。例えば英単語を覚えるときにも、ただアルファベット順に暗記してしまうと、ひとつひとつが頭の中で別々にしまわれている状態になります。重要な単語とその類義語や対義語、熟語などをまとめて覚えることで、セットで暗記できるので効率が良いです。また実用的な知識として頭にインプットされます。
関連付けた一連の知識を視覚化することも有効です。チャート式などとも呼ばれますが、これによって文章を眺めるだけよりも、強く人の記憶に残ります。最近は図の多い参考書なども多いですが、自分で作ることでもより暗記する力が高まります。
寝る前に覚える
脳は睡眠時間中に一日の情報を整理したり、脳に記憶を刻む作業をしています。そのため睡眠時間を削って徹夜などで一気に詰め込んでしまっても、その知識は忘れやすいものになってしまいます。寝る前の情報は新しいので記憶に定着しやすく、夜に暗記系の学習をすることは脳の仕組み的にも理にかなっています。夜中は午前中に比べて集中しにくいので、暗記にあてることも効果的です。
心身ともに不健全になり体調が崩れやすくもなるので、睡眠を削りながらの勉強はオススメしません。メリハリをもって集中して「勉強するときは勉強して、眠るときは眠る」というサイクルを作ることが大切です。
友達に教える
暗記はただ覚えることが目的ではありません。暗記した情報を引き出せなければ受験などで役に立ちません。しかし人間はインプットして覚えるよりも、アウトプットする方が苦手とされています。
自分が暗記したことを誰かに教えるということはとても効果的です。そうやって引き出すことができることは、テスト中でも「覚えたつもりだけど出てこない・・・」ということがなくなります。理解したつもりでも案外穴があったりしますが、教えるときには完全にわかっていないといけないので、知識の補完のためにも役立ちます。実際にやらなくても人に教えるように覚えるのも良いです。
繰り返し覚える
反復することはとても大切です。いくら記憶力が高い人でも、なかなか一回で全てを覚えることはできません。またしっかり覚えても時間が経つと少なからず忘れます。「エビングハウスの忘却曲線」というものがありますが、人は繰り返し覚えたものは忘れにくくなるという傾向があるとされています。つまり暗記においては一回にかける時間よりも、その回数が重要になってきます。1時間かけて声に出したり、書いたりしながらガッツリと暗記しようとするよりも、10分でいいからさっと目を通してそれを繰り返す方が記憶に定着しやすいとされています。この性質を把握しておくことが暗記するときには重要になります。
終わりに
暗記に関しては様々な方法があり、人によって向き不向きもあるので「必ずこれをすれば暗記できる!」というものはありません。今回はそのなかでも多くの人に当てはまるものをピックアップしましたが、いろいろと試しながら自分に合った方法を探っていくことが大切です。今回紹介した暗記法も、ぜひテストや受験などに役立ててみてください。