理系大学院入試の勉強法 合格の3Stepとは? 合格体験記

5月 16, 2018

はじめに

国立大学理系大学院入試に合格されたM.K.様に勉強法をまとめていただきました。以下はその合格体験記です。

大学院入試は落ちるのか

理系大学院入試に関して、某国立大学生の私が受験までに得た知識や感じたこと、また合格するに至った勉強法を紹介させていただきます。

大学院入試を受験するにあたって、私が最初に疑問に思ったことは、「大学院入試って、落ちるものなの?」ということです。また、「内部進学者は有利なん じゃないの?」とも思いました。

そこで結論から書きますと、落ちます。私は、大学院入試に関しましては内部進学者です。理系の大学院を受験したので、文科 系の大学院に関しては分かりませんが、実際に私が受験したときには、内部生の友人が数名落ちました。

よく大学院入試に関して、「内部進学者は落ちない」と いったような話がネット上などでも噂されています。ですが実際は落ちる人もいます。ですがそれはあくまでも数人です。確かに大学院入試の合格結果を見てみ ると、内部進学者が大多数を占めている大学院がほとんどです。

このように、大学院の内部進学者の合格が簡単そうに思えるのには理由があります。学部入試と比較すると、進学希望者の倍率を考えても大学院入試は簡単です。それ故に、学部ではレベルが高くて受験できないような大学の大学院を受験する人 が多いのです。つまり外部進学者ですね。

学歴ロンダリングに負けないために

このような受験のことを学歴ロンダリング(あまり良い意味ではない)と呼ぶ人もいます。例外ももちろんありますが、 基本大学院の受験の際には、自大学(つまり内部進学)と、それ以上のレベルの大学とを併願することが多いと思われます。

つまり、内部進学者が競う相手とな る受験生は、ほとんどが自大学のレベル以下の大学出身者の人です。すなわち、単純に学部時代の基礎学力が内部進学者の方が高いから、大学院の合格者の大半 が内部進学者となっているわけです。

ですが内部進学者の中には実際に落ちた人もいると以上で述べました。その人たちはおそらく単なる勉強、努力不足です。 内部進学者だから受かると高をくくって勉強を疎かにすると、不合格になりかねません。

しかし、今まで通りきちんと勉強をすれば、学部入試とは異なり、普通 に合格できると私は感じました(内部進学のお話)。ですから、嘘の情報を鵜呑みにせず、しっかりと勉強しましょう。以下では、大学院受験の際に行った勉強方法を紹介します。

大学院入試の勉強方法 3点セットを入手しよう

大学院入試の勉強の際、理系の方には一番重要なアイテムがあります。「過去問」です。これこそが大学院入試突破の鍵です。それと、受験する大学院の「大学の講義で使用していた教科書」「講義資料」です。外部受験者はなんとかしてその過去問と教科書と講義資料を手に入れてください。

大学院入試の勉強方法 その順番とは

Step1.

始めに取り掛かることはある年度の過去問です。最初なので分からなくて当然です。ここで重要なのは、過去問の形式と、自分が今どれほど解けるのかを把握することです。解答を見て理解をします。後ほど過去問は何周もするので、それほど完璧に理解することは不必要です。

Step2.

次は教科書と講義資料です。基本は受験する科目の講義資料の熟読を行いましょう。大学院入試では、各大学院でかなり偏った問題が出ます。その偏りを知るの に最適なアイテムが教科書よりも、講義資料です。

実際受験した私の感想ですが、講義資料にはその講義を行っていた教授のクセが出ます。その教授が特に重要 だと考えているのは~だとか、そのような情報を知ることができます。大学院入試にもかなり似たような問題や、範囲がでることが多いので、受験する各科目の 講義資料を熟読してください。

この作業の際に、分からない定義や公式、証明などに出くわしたときに教科書を利用してください。ですが、大学で利用する教科書は非常に細かい箇所の説明まで掲載されているので、あまり深くのめりこんでしまうと勉強時間が足りなくなってしまぃます。ほどほどにしましょう。

Step3

最後に、上記で大学院入試の際に最も重要と書いた「過去問」を利用します。利用するといっても、ここからはひたすら過去問を解く作業になります。私がなぜ 過去問が最も重要かと思ったかというと、過去問をたくさん解いた人なら分かると思うのですが、非常に似たような問題が出題されているからです。

全く同じというわけではないのですが、過去問を解けば解くだけ良いです。問題の形式に慣れることができ、理系の方ですと計算力もつきます。教科書などの例題を解くという人もいると思います。ですが過去問と教科書の問題ですと、同じ範囲の問題でも、難易度、問題の種類などが全く異なります。

ですので、教科書の新しい問 題に手をつけるくらいなら、過去問の問題を復習した方が良いと私は思います。過去問を解いていき、分からないところがでてきたら、その範囲の講義資料、教科書を熟読します。この要領で私は約10年分の過去問を解きました。10年分くらい解けば十分だとは思いますが、時間がある方はもっと解いても全く損はな いです。

院試合格のための勉強期間

私の場合、研究室に配属された4年生の4月から勉強を開始し、約4カ月勉強しました。この期間はおそらく大学院入試には十分だと思います。

大学の先輩など に「1カ月あれば大学院なんて余裕」などといった誘惑の言葉を研究室で私は何度も聞かされてきました。そのような言葉に耳を傾けてはいけません。どの受験 にも言えることですが、はやく準備した者勝ちです。はやく準備することのデメリットは1つもありません。

友人がやっていなくとも、思いたったら勉強に取り 掛かりましょう。私は約4カ月間の勉強のおかげで、余裕をもって受験日を迎えることができました。ぜひ大学院入試受験日間近であわてないようにしてくださ い。

まとめ

最後に重要なアドバイスを。どの理系大学院にもTOEICは必須です。この記事を読んでいる人で、大学院進学を考えていて、まだ受験日まで時間がある方は、できれば2年3年の余裕があるうちに点数を取った方が良いです。特に理系の方は英語が苦手な人が多いと思うのでとても苦労します。