先生になりきる 教える勉強法を詳しく ポイントは
はじめに
九州大学大学院に合格されたK.T.さんから勉強法をご紹介いただきました。人に教えると記憶が定着することは、昔から言われていました。しかしK.T.さんの情報は、具体的にどうするのかというノウハウがとても充実しています。
書いておられるように、目の前の「仮想の生徒を個別指導する」という設定で行うと、特に教えるべき友人などがいない場合でも応用できます。
また授業に集中できるという意味でも効果は大きいでしょう
以下は、K.T.さんから提供いただいた勉強法です。
「先生になりきり教える勉強法」の概要
勉強を始める段階から、人に教えるつもりで勉強を始めます。勉強した内容を他の人に講義するつもりでアウトプットしていく方法です。各テーマごとに自分だったらどのような講義をするのかストーリーを作り、イメージした講義の中で疑問に思ったことを掘り下げていきます。
実際にアウトプットしても良いかもしれません。人に教えることは、覚えることよりもレベルが高いため、最初から人に教えることを想定して勉強することで、より深い領域までの理解に務めました。
「先生になりきり教える勉強法」を始めたきっかけ、効果、かけた時間
大学時代に塾の講師のアルバイトをしたのがきっかけです。人に教える経験を繰り返した結果、その記憶の定着率・理解の深さ・効率が通常の勉強よりも圧倒的に高いことに気づきました。
それ以来、大学でのテスト等も友人に教えることで理解を深めていきました。大学に進学後に勉強の方法を変え、学部で3番以内の学業成績になりました。勉強時間は毎授業後10分程度です。これを半年ほど続けて、成績の伸びを感じてきました。
「先生になりきり教える勉強法」具体的に
①テスト範囲の全体を把握する
どの程度のテスト範囲なのかを把握します。テストは授業の時間内に終了するように作るので、テスト範囲がわかることは大きいです。
②自分が講義をするつもりで講義をきく
授業の内容に注力することはもちろんですが、[自分だったらどのように講義するかな]と考えながら授業を聞きます。そうすることで、先生が伝えたいと思っている内容が絞れてきます。
特にしっかり授業の準備をしている先生ほど顕著にわかります。あとは、授業の内容がつまらなくても、自分だったらどう教えるかと考えるので眠くなりません。笑
この間ノートはほとんどとりませんでした。ノートをとると、ノートをとることに注力してしまい、内容が入ってこないからです。ノートにとることで安心するのではなく、ノートがないからこの場でしっかり聞かないと大変なことになるという気持ちで授業を聞いていました。どうしてもノートがとりたい時は、授業後に信頼する友達に見せてもらっていました。
③自分の頭の中で授業をしてみる
テスト前に自分の頭の中で授業をしてみます。この時、必ずしも先生と同じ順序で授業を進める必要はありません。自分が説明しやすい順序に作り直していきます。
この時にわからなかった内容が復習しなければいけない内容です。また、自分で授業をしてみることで、テストに出そうな重要な場所がわかってきます。
④テスト1週間前は友人に教える
大まかにわかれば、友人に教えます。最初は絶対に教えられません。笑 でも、そこでどこかがわかっていないかが分かります。そうしていくことで、わからない内容をひとつずつ潰していきます。
そういう友人がいない場合は、目の前に「仮想の生徒」を設定して個別指導するだけでも効果があります。
⑤前日によく寝る
これは個人差があると思いますが、前日は必ず寝ていました。どうしてもやりたい時には朝早起きします。
この勉強法のメリット・デメリット
メリット:ヤマをはる訳ではないため、どの範囲が出てもいい点が取れます。
デメリット:デメリットではないですが、授業をしっかりきくことが大前提です。授業中に寝ると、うまく行かないかもしれません。
「先生になりきり教える勉強法」はこういう人におすすめ
好奇心がある人におすすめです。この勉強方法の特徴は[分からないということが分かる]ところにあります。好奇心が強い人にとっては、分かっているつもりで実際には分からないことがどんどん増えていくので、おのずと勉強が進むと思います。
九州大学大学院 KT 男