情報セキュリティマネジメント試験の勉強法 何で突破?

5月 16, 2018

はじめに 情報セキュリティマネジメント試験とは

情報セキュリティマネジメント試験に合格された、R.W.さん(女性)に勉強法を教えていただきました。

情報セキュリティマネジメント試験は、情報処理技術者試験のひとつです。企業や組織では、機密情報を守り活用を推進する、情報管理の要となる人材が求められています。またサイバー攻撃の手口はますます巧妙化・複雑化し、非常に大きな脅威となっています。

セキュリティどう確保するかは、情報セキュリティマネジメントを担う人材の育成にかかっています。この試験は、このような社会ニーズの高まりを背景に創設されました(平成28年度春期から試験開始。春期(4月)、秋期(10月)の年2回実施)。

この、情報セキュリティマネジメント試験。合格率はほぼ70%以上で推移しています。合格基準点は100点満点で60点。それほど難易度の高い資格ではありません。資格が企業等で必要とされる場合は、サクッと短期間で一発合格を目指したいですよね。

今回教えていただいたのは、IT技術者ならではの勉強法。こんな方法があったんですね!

情報セキュリティマネジメント試験 時間が足りないなら瞬速解き練習で差をつける!

情報セキュリティマネジメント試験の中でも、とくに午前範囲、50問択一問題は、緊張感からか「わかっているのに」時間が足りなくなる方がほとんどです。

それならIT系ツールをお得に使って、瞬速ですぐに回答できるようにしてしまえば、見直し時間も含めて余裕がたっぷりと生まれてきます。

しかもこの方法で練習しておけば、他の試験の選択問題でも楽に解ける!情報処理技術者試験を狙うなら必見の勉強法です。

この方法を試そうと思ったきっかけ

これまで幾度も情報処理セキュリティ試験を受けてきてはいるのですが、とにかく本番に弱い。普段自宅や会社でなら、初見の問題集でも余裕の9割以上を常に叩き出せて、かつ時間も半分程度でとけるのに、試験会場でだけはなぜか極端な時間不足。

そこで、どうしたら余裕が生まれるのかをじっくり分析してこの方法にたどり着きました。

試す前の成績と試してからの成績の伸び

この勉強法を試す前は、試験と同じ時間を決めて問題を解くと、9割でした。それでも本番はダメでした。

この方法でがっちり覚えてからは、初見の問題のペーパーテストに切り替えてみても、時間がとにかく余りました。9割ちょうど前後だったものが、問題集ベースで95%以上の得点率となりました。

この勉強法は、一日あたり2時間ほどかけて、約2か月で常にほぼ満点となりました。後は一日10分ほどのスキル維持に使いました。

情報セキュリティマネジメント試験の勉強法 瞬速解き練習のすべて

この方法では、技術評論社(ぎひょー)などをはじめとして、情報処理試験対応の各試験ごとに「●●●●年春期 秋期版」として販売されているCDR問題集付の対策本のなかから、情報セキュリティマネジメント試験など、上級試験と以前には呼ばれていたものの試験区分から、第一種、DB、NWなどの幅広いCDR問題集部分だけを使用します。

通常この試験を受ける方なら、すでに、この範囲は一通りおさえていますが、それでも復習がてらとおもって購入しておきましょう。もっとも新しい書籍はたしかに高価なのですが、古本屋で前回の問題集を探すと、通常は100円くらいで平積みされています。

本当は書籍部分は不要なのですが、もし基本知識が足りないなら、このCDR問題集を解いた後、この書籍の該当部分に戻って読み直すのも良いでしょう。

方法は本当に簡単です。

まず、それぞれの問題集をPCにインストールします。

各問題は、分野別と出題年別にだけ出題できるよう、フィルタが自分で設定できるようになっています。これをそれぞれの資格区分全部についてPCにインストール。

まずはじめに、近年から2-3年分までの出題に限りチェックを入れて、それぞれ一通り解きます。終わると問題のどんな分野が苦手で、どんな分野はとけていたかといったレポート画面が出ますので、これを各分野ごとにたて列に、また年度と期、各試験区分を同じ横軸にとったエクセルの一覧表を作成して、正答率%を記録していきます。

全体を解き終わったときの得点と、解くのに要した時間も記録。そして毎問解くごとに、一問あたりの所要時間も記録。

この一問ごと時間を、常に各分野ごとに把握しておき、一通り解いた後は各分野ごとに繰り返し説いて、かつ時間をどんどん短くしながら短時間で正解できるようにトレーニングしていきます。

私の場合開始から3日目までには、普通の試験時間の半分を設定して、そのなかで同じ問題数を解き、一問当たり時間と正答数を上げていきます。

一週間たたないうちに95~97%で安定してくるので、そうしたら一日1~3回くらいだけ解くようにして実力の維持を。

逆にあまり成績が伸び悩んでいるなら、他の試験区分の問題に手を伸ばし、それぞれの分野をまとめて解いていきます。

そうして分析すると、たとえば情報セキュリティではとけているネットワーク問題が弱いなら、ネットワーク区分の問題に。こちらだけが苦手ということなら、セキュリティ試験のネットワーク分野も弱い可能性があります。

そこを択一型試験のほか記述時間問題としても集中して対策していきます。

これは択一部分の合格対策なのですが、午後記述対策にもつながってとても便利です。

また情報処理技術者試験は、7-8年間で各区分の中で、似たような問題が非常に出やすいため、これで慣れておくと変化球でもあわてず安定した点数が叩き出せて便利でした。

ほかに毎日どんな場所で、どんな時間帯、どんな体調で解いていたのかも記録して、ひたすら蓄積します。

この勉強法の準備

情報処理技術者関連試験の書籍といえば、前回試験の書籍でCDRの問題集付の物は、100円などで古本屋に豊富で安価です。実用書なので、半年違えば激安となります。この中から、自分の受ける試験に近いレベルの本を探すのだけ大変ですが、その価値はあるでしょう。

こういう人におすすめ

自宅でも会社でも、オンライン模試をどれだけつづけても、普段ならこんなにできるのに、どうして本試験時だけここまで成績が異常に乖離するのだろうと思っている人に使ってほしい勉強法です。

**補記 目指すべきところはあくまで合格点です。既に60点とれる自信があれば、あきらかにオーバーワークなので、ここまでの勉強法は不要だと思います。しかし、これまでの勉強がうまくいっていない、本番で時間が足りないという人には、試してみる価値があるでしょう(自習空間)