プロジェクトマネージャ試験(PM)勉強法 論文を真似よう
はじめに
情報処理技術者試験のうちでも、プロジェクトマネージャ試験(PM)は難関中の難関です。この試験を受ける人は経験を積んだエンジニアがほとんどであり、それにも関わらず合格率は13%前後と、たいへん低くなっています。
また試験に対する知識や経験をしっかり持っていても、不合格になるケースがあります。これは午後の小論文試験への苦手意識が最大の原因です。逆に言えば、小論文対策さえしっかりできていれば、経験者にとっては問題なく短期での合格が可能です。
小論文試験といっても、原稿用紙7枚~9枚分の文章を書かなければならず、しかもIT系の試験にも関わらず「原稿用紙に手書き」です(このアナログさ加減はどうなのでしょう)
今回は、情報処理技術者試験のプロジェクトマネージャ試験(PM)に合格されたK.E.さん(男性)に、小論文試験に特化した勉強法をご提供いただきました。以下はその勉強法です。
プロジェクトマネージャ試験(PM)のキモ、論文記述の勉強法
情報処理技術者試験(プロジェクトマネージャー)では試験の一部に論文記述があります。限られた時間で2,000文字以上の論文を仕上げる必要があるため苦手としている方も多い試験です。
この論文問題に対して私がおすすめする勉強法は「模範解答を何回も書き写して真似をする」という勉強方法です。
模範解答を書き写す事で、論文内でどのように論旨を展開するべきか?という論文の流れと、どの程度のペースで書けば制限時間内に書き上げることが出来るか?というペース配分を学ぶことが出来ます。
自分で論文を書いても大幅に制限時間をオーバー
初めは自分で、練習問題に対して論文を書こうとしていましたが、なかなか筆が進まず、また、書けたとしても大幅に制限時間をオーバーしてしまい苦心していまいた。
その時、「まずは模範解答を真似してみよう」と思いついた事からこの勉強法を試してみようと思いました。
論文を書く流れが理解できると早い
まず、どのような流れで論文を書くべきか?を理解できたことから論文の内容をスムーズに考えられるようになりました。また、論文を書くペース配分も身についた事から、制限時間内に論文を書き上げられるようになりました。
この勉強を、1日あたり2~3時間、1週間続けたくらいから、効果を感じるようになりました。
プロジェクトマネージャ試験(PM)の勉強法 論文を真似る 具体的な方法とは?
まずは情報処理技術者試験(プロジェクトマネージャー)の問題集を用意してください。問題集の種類は何でも構いませんが、論文問題に対する模範解答が付いている問題集を用意してください。
出来れば、論文問題の問題数が多い問題集の方が良いでしょう。(後でも出てきますが、真似する元ネタが多い方が勉強がはかどります。)
プロジェクトマネージャ試験の問題集の用意が出来たら、さっそく「真似して覚え」ましょう。論文問題の中で最も自分に身近なテーマの問題を選んで、その「模範解答」をそのまま書き写せばいいんです。
でも、その前に一工夫あります。原稿用紙を一枚使って、まず模範解答の論文がどのように設計されているか(要約)を書きます。これを頭に入れてから書き写して下さい。こうすることで、よりスムーズに模範解答が頭に入ります。
用紙は本番と同じような原稿用紙を用意し(ネットで似たようなものがダウンロードできます。)、筆記用具も本番で使う予定のもの(鉛筆)で書くようにしてください。これらは「なるべく本番に近い環境を作り、身体に「論文問題の解き方」を教え込ませる工夫になります。
書き写すときは、内容についてしっかり理解しながら、とにかく模範解答通りに一字一句間違いの無いように書き写します。(内容を勝手に書き換えたり、省略したりしない。)また、途中で休憩を入れたりせず、最初から最後まで一気に書き上げるようにしてください。
この時、書き写すのにどの程度の時間がかかったか?を記録しておきましょう。これにより、論文を書くペース配分が理解できるようになります。
このようなやり方で論文の書き写しを繰り返します。同じ問題の模範解答を2~3回、それを3~4問程度こなして下さい。
これにより論文内でどのように論旨を展開するべきか?という論文の流れと、どの程度のペースで書けば制限時間内に書き上げることが出来るか?というペース配分が身体に身に付くようになります。
ここまで出来たら、あとはプロジェクトマネージャ試験本番に向けて、自分の回答を書く練習をしておきましょう。
この勉強法のメリット・デメリット
メリットは論文内でどのように論旨を展開するべきか?という論文の流れと、どの程度のペースで書けば制限時間内に書き上げることが出来るか?というペース配分が身体に身に付けられる事です。デメリットはそれなりの時間と体力を使う事です。
ふだんから手書きしていない人は必須の勉強法
プロジェクトマネージャ試験は、論文試験で差がつきます。実務経験などがあり、知識問題などその他の問題は解けるけれども、論文問題で点数不足になって不合格になってしまう人におすすめです。また、普段は論文などの長文を書くことが無い人にもおすすめです。比較的まとまった時間で集中して勉強できる人に向いています。